堀辰雄 『菜穂子』 「菜穂子さんは僕に何んにも云って行きませんでしたか? 「ええ別に何んとも……」夫人は考え深そうな、暗い眼つきで彼の方を見守った。 「あの娘はあんな人ですから……」少年は何か怺えるような様子をして、大きく頷いて見せ、その儘其処を立ち去って行った。 堀辰雄の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア