二人は林を出ると、それからは一ことも物を云い合わずに、後になったり先になったりしながら、桑畑の間を村の方へ帰って行った。
その日から、そんな氷室のある林のなかの空地は明の好きな場所になった。
彼は午後になると其処へ行って、その毀れかかった氷室を前にして草の中に横わりながら、その向うの林を透いて火の山が近か近かと見えるのを飽かずに眺めていた。
二人は林を出ると、それからは一ことも物を云い合わずに、後になったり先になったりしながら、桑畑の間を村の方へ帰って行った。
その日から、そんな氷室のある林のなかの空地は明の好きな場所になった。
彼は午後になると其処へ行って、その毀れかかった氷室を前にして草の中に横わりながら、その向うの林を透いて火の山が近か近かと見えるのを飽かずに眺めていた。