堀辰雄 『菜穂子』 一日中、外には何んにも変った事が起らなかった。 が、その晩、勤めから帰って来ていつものように何事もなさそうにしている夫を見ると、突然その夫を狼狽させたくなって、二人きりになってからそっと朝の喀血のことを打明けた。 「何、それ位なら大した事はないさ。 堀辰雄の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア