堀辰雄 『菜穂子』 六月にはいってから、二十分の散歩を許されるようになった菜穂子は、気分のいい日などには、よく山麓の牧場の方まで一人でぶらつきに行った。 牧場は遥か彼方まで拡がっていた。 地平線のあたりには、木立の群れが不規則な間隔を置いては紫色に近い影を落していた。 堀辰雄の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア