何かその樹の立ち姿のもっている悲劇的な感じが彼女の心を捉えた。
丁度牛や馬の群れがずっと野の果ての方で草を食んでいたので、彼女はそちらへ気を配りながら、思い切ってそれに近づけるだけ近づいて行って見た。
だんだん近づいて見ると、それは何んと云う木だか知らなかったけれど、幹が二つに分かれて、一方の幹には青い葉が簇がり出ているのに、他方の幹だけはいかにも苦しみ悶えているような枝ぶりをしながらすっかり枯れていた。
何かその樹の立ち姿のもっている悲劇的な感じが彼女の心を捉えた。
丁度牛や馬の群れがずっと野の果ての方で草を食んでいたので、彼女はそちらへ気を配りながら、思い切ってそれに近づけるだけ近づいて行って見た。
だんだん近づいて見ると、それは何んと云う木だか知らなかったけれど、幹が二つに分かれて、一方の幹には青い葉が簇がり出ているのに、他方の幹だけはいかにも苦しみ悶えているような枝ぶりをしながらすっかり枯れていた。