「まあ」と思わず口に出しながら、菜穂子は改めてその若い男を見た。
彼だけはもう背広姿だったので、ちょっと見たところは病人とは思えない位だったが、よく見ると手足の真黒に日に灼けた他の患者達よりもずっと痩せこけ、顔色も悪かった。
その代り、他の患者達に見られない、何か切迫した生気が眉宇に漂っていた。
「まあ」と思わず口に出しながら、菜穂子は改めてその若い男を見た。
彼だけはもう背広姿だったので、ちょっと見たところは病人とは思えない位だったが、よく見ると手足の真黒に日に灼けた他の患者達よりもずっと痩せこけ、顔色も悪かった。
その代り、他の患者達に見られない、何か切迫した生気が眉宇に漂っていた。