堀辰雄 『菜穂子』 露台はうすら寒そうだった。 「まあ、どうして此の人は此処へ来ると、いつもあんなに背中を曲げてばかりいるんだろう? と菜穂子は露台の手すりに手をかけて向うを向いている姑の背を、何か気に入らないもののように見据えながら、心の中で思っていた。 堀辰雄の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア