事によったら、菜穂子もすっかり衰弱して、さっきの若い喀血患者のような無気味なほど大きな眼でこちらを最初誰だか分からないように見るのではないかと考えながら、そんな自身の考えに思わず身慄いをした。
圭介は先ず心を落ち著けて、ちょっと扉をたたいてから、それを徐かに明けて見ると、病人は寝台の上に向う向きになった儘でいた。
病人は誰がはいって来たのだか知りたくもなさそうだった。
事によったら、菜穂子もすっかり衰弱して、さっきの若い喀血患者のような無気味なほど大きな眼でこちらを最初誰だか分からないように見るのではないかと考えながら、そんな自身の考えに思わず身慄いをした。
圭介は先ず心を落ち著けて、ちょっと扉をたたいてから、それを徐かに明けて見ると、病人は寝台の上に向う向きになった儘でいた。
病人は誰がはいって来たのだか知りたくもなさそうだった。