堀辰雄 『菜穂子』 明は戸口に立った儘、そんな彼女の目つきに狼狽えたような様子で、鯱張ったお辞儀をした。 それから相手の視線を避けるように病室の中を大きな眼をして見廻わしながら、外套を脱ごうとして再び烈しく咳き入っていた。 寝台に寝た儘、菜穂子は見かねたように云った。 堀辰雄の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア