堀辰雄 『菜穂子』 そしてその手すりに手をかけて、背なかを丸くした儘、其処からよく見える山や森へ何か熱心に目をやっていた。 「あの人は昔の儘だ。 菜穂子はそう思いながら、いつまでも露台で同じような恰好をして同じところへ目をやっているような明の後姿をじっと見守っていた。 堀辰雄の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア