堀辰雄 『菜穂子』 或夕方、信州の奥から半病人の都築明を乗せた上り列車はだんだん上州との国境に近いO村に近づいて来た。 一週間ばかりの陰鬱な冬の旅に明はすっかり疲れ切っていた。 ひどい咳をしつづけ、熱もかなりありそうだった。 堀辰雄の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア