その藁屋根の古い寺の、木ぶかい墓地へゆく小径のかたわらに、一体の小さな苔蒸した石仏が、笹むらのなかに何かしおらしい姿で、ちらちらと木洩れ日に光って見えている。
いずれ観音像かなにかだろうし、しおらしいなどとはもってのほかだが、――いかにもお粗末なもので、石仏といっても、ここいらにはざらにある脆い焼石、――顔も鼻のあたりが欠け、天衣などもすっかり磨滅し、そのうえ苔がほとんど半身を被ってしまっているのだ。
右手を頬にあてて、頭を傾げているその姿がちょっとおもしろい。
その藁屋根の古い寺の、木ぶかい墓地へゆく小径のかたわらに、一体の小さな苔蒸した石仏が、笹むらのなかに何かしおらしい姿で、ちらちらと木洩れ日に光って見えている。
いずれ観音像かなにかだろうし、しおらしいなどとはもってのほかだが、――いかにもお粗末なもので、石仏といっても、ここいらにはざらにある脆い焼石、――顔も鼻のあたりが欠け、天衣などもすっかり磨滅し、そのうえ苔がほとんど半身を被ってしまっているのだ。
右手を頬にあてて、頭を傾げているその姿がちょっとおもしろい。