こうして築土のくずれた小径を、ときどき尾花などをかき分けるようにして歩いていると、ふいと自分のまえに女を捜している狩衣すがたの男が立ちあらわれそうな気がしたり、そうかとおもうとまた、何処かから女のかなしげにすすり泣く音がきこえて来るような気がして、おもわずぞっとしたりした。
これならば好い。
僕はいつなん時でも、このまますうっとその物語の中にはいってゆけそうな気がする。
こうして築土のくずれた小径を、ときどき尾花などをかき分けるようにして歩いていると、ふいと自分のまえに女を捜している狩衣すがたの男が立ちあらわれそうな気がしたり、そうかとおもうとまた、何処かから女のかなしげにすすり泣く音がきこえて来るような気がして、おもわずぞっとしたりした。
これならば好い。
僕はいつなん時でも、このまますうっとその物語の中にはいってゆけそうな気がする。