日暮れごろ、また高畑のほうへ往って、ついじの崩れのあるあたりを歩いてきた。
尾花が一めんに咲きみだれ、もう葉の黄ばみだした柿の木の間から、夕月がちらりと見えたり、三笠山の落ちついた姿が渋い色をして見えたりするのが、何んともいえずに好い。
晩秋から初冬へかけての、大和路はさぞいいだろうなあと、つい小説のほうから心を外らして、そんな事を考え出しているうちに、僕は突然或る決心をした。
日暮れごろ、また高畑のほうへ往って、ついじの崩れのあるあたりを歩いてきた。
尾花が一めんに咲きみだれ、もう葉の黄ばみだした柿の木の間から、夕月がちらりと見えたり、三笠山の落ちついた姿が渋い色をして見えたりするのが、何んともいえずに好い。
晩秋から初冬へかけての、大和路はさぞいいだろうなあと、つい小説のほうから心を外らして、そんな事を考え出しているうちに、僕は突然或る決心をした。