――そのときからまた二三年立ち、或る日万葉集に読みふけっているうちに一聯の挽歌に出逢い、ああ此処にもこういうものがあったのかとおもいながら、なんだかじっとしていられないような気もちがし出しました。
それから僕は徐かに古代の文化に心をひそめるようになりました。
それまでは信濃の国だけありさえすればいいような気のしていた僕は、いつしかまだすこしも知らない大和の国に切ないほど心を誘われるようになって来ました。
――そのときからまた二三年立ち、或る日万葉集に読みふけっているうちに一聯の挽歌に出逢い、ああ此処にもこういうものがあったのかとおもいながら、なんだかじっとしていられないような気もちがし出しました。
それから僕は徐かに古代の文化に心をひそめるようになりました。
それまでは信濃の国だけありさえすればいいような気のしていた僕は、いつしかまだすこしも知らない大和の国に切ないほど心を誘われるようになって来ました。