――でも、まだあそこいらには少しばかり残っていますの。
もう薄暗くなり出している林の奥のほうにまだいくらか残雪が何かの文様のようにみえるのを、万里子さんはすこし気まり悪そうにして示した。
僕はもうそんなものはどうでもよかったが、すっかり葉が落ちて林の中がどこまでも透いてみえたりするのを珍らしそうに見ているM君におつきあいして、その儘しばらく三人でそこに立って見ていた。
――でも、まだあそこいらには少しばかり残っていますの。
もう薄暗くなり出している林の奥のほうにまだいくらか残雪が何かの文様のようにみえるのを、万里子さんはすこし気まり悪そうにして示した。
僕はもうそんなものはどうでもよかったが、すっかり葉が落ちて林の中がどこまでも透いてみえたりするのを珍らしそうに見ているM君におつきあいして、その儘しばらく三人でそこに立って見ていた。