夏目漱石 『虞美人草』 やがて背広の表隠袋から、真白な手巾を撮み出して丁寧に指頭の油を拭き取った。 「少し灯が曲っているから……」と小野さんは拭き取った指頭を鼻の先へ持って来てふんふんと二三度嗅いだ。 「あの婆さんが切るといつでも曲る」と先生は股の開いた灯を見ながら云う。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア