夏になると入口の棚に赤だの白だのの豆の花が咲いて、その下を潜りながら、毎年違った人達――或年には外人の一家もいたことがある――が出たり入ったりしているのがちょっと好もしい眺めだった。
それは外にも大きな別荘を持っていた日向さんという未亡人の持物で、冬の間別荘番に住まわせるために建ててあったのだが、夏場だけ人に借していたのである。
実は去年も私達はそれを借りかけて、矢っ張宿の主の不二男さんと一緒にそれを見に行ったことがあった。
夏になると入口の棚に赤だの白だのの豆の花が咲いて、その下を潜りながら、毎年違った人達――或年には外人の一家もいたことがある――が出たり入ったりしているのがちょっと好もしい眺めだった。
それは外にも大きな別荘を持っていた日向さんという未亡人の持物で、冬の間別荘番に住まわせるために建ててあったのだが、夏場だけ人に借していたのである。
実は去年も私達はそれを借りかけて、矢っ張宿の主の不二男さんと一緒にそれを見に行ったことがあった。