私が小さな美しい流れに沿うて歩き出すと、その径にずっと笹縁をつけている野苺にも、ちょっと人目につかないような花が一ぱい咲いていて、それが或る素晴らしいもののほんの小さな前奏曲だと言ったように、私を迎えた。
私は例の木橋の上まで来かかると、どういう積りか自分でも分からずに二三度その上を行ったり来たりした。
それから、漸っと、まるで足が地上につかないような歩調で、サナトリウムの裏手の生墻に沿うて行った。
私が小さな美しい流れに沿うて歩き出すと、その径にずっと笹縁をつけている野苺にも、ちょっと人目につかないような花が一ぱい咲いていて、それが或る素晴らしいもののほんの小さな前奏曲だと言ったように、私を迎えた。
私は例の木橋の上まで来かかると、どういう積りか自分でも分からずに二三度その上を行ったり来たりした。
それから、漸っと、まるで足が地上につかないような歩調で、サナトリウムの裏手の生墻に沿うて行った。