それから、漸っと、まるで足が地上につかないような歩調で、サナトリウムの裏手の生墻に沿うて行った。
私は最初のいくつかの野薔薇の茂みを一種の困惑の中にうっかりと見過してしまったことに気がついた。
それに気がついた時は、既に私は彼等の発散している、そして雨上りの湿った空気のために一ところに漂いながら散らばらないでいる異常な香りの中に包まれてしまっていた。
それから、漸っと、まるで足が地上につかないような歩調で、サナトリウムの裏手の生墻に沿うて行った。
私は最初のいくつかの野薔薇の茂みを一種の困惑の中にうっかりと見過してしまったことに気がついた。
それに気がついた時は、既に私は彼等の発散している、そして雨上りの湿った空気のために一ところに漂いながら散らばらないでいる異常な香りの中に包まれてしまっていた。