そうしてただ不機嫌そうに黙っていた。
「そうすると、それを知っているのはお前だけだがなあ……」と私は、いま私の下方に横わっている高原一帯を隔てて、私と向い合っている、遥か彼方の「巨人の椅子」を、あたかもそのあたりに見えない巨人の姿を探してでもいるかのような眼つきで、まじまじと見まもっていた。
だんだんに日が暮れだした。
そうしてただ不機嫌そうに黙っていた。
「そうすると、それを知っているのはお前だけだがなあ……」と私は、いま私の下方に横わっている高原一帯を隔てて、私と向い合っている、遥か彼方の「巨人の椅子」を、あたかもそのあたりに見えない巨人の姿を探してでもいるかのような眼つきで、まじまじと見まもっていた。
だんだんに日が暮れだした。