――その帰り途、私はその代りに、まだ彼女が知らないというベルヴェデエルの丘の方へ彼女を案内するため、いましがた登ってきたのとは異った山径を選んでいるうちに、どう道を間違えたのか、そのへんからもう下り道になってもよさそうな時分だのに、いつまでもそれが爪先き上りになっていて、私たちはその村の中心からはますます反対の方へ向いつつあるような気がしてきた。
まだこの村にこんな私の知らない部分があることを心のうちでは驚きながら、しかし私はそのへんをいかにも知り抜いているように装いながら、さっさと彼女を導いて行った。
が、私たちはともすると無言になるのだった。