ただ薔薇がほろりとその花弁を落すように、私もまた、私の薔薇いろの頬を永久に失ったまでのことだ。
私の入れられたそのサナトリウムの「白樺」という病棟には、私の他には一人の十五六の少年しか収容されていなかった。
その少年は脊椎カリエス患者だったが、もうすっかり恢復期にあって、毎日数時間ずつヴェランダに出ては、せっせと日光浴をやっていた。
ただ薔薇がほろりとその花弁を落すように、私もまた、私の薔薇いろの頬を永久に失ったまでのことだ。
私の入れられたそのサナトリウムの「白樺」という病棟には、私の他には一人の十五六の少年しか収容されていなかった。
その少年は脊椎カリエス患者だったが、もうすっかり恢復期にあって、毎日数時間ずつヴェランダに出ては、せっせと日光浴をやっていた。