その小さな部屋が朝飯つきで一泊三円だという。
そこで私はともかくも十円札を一枚だけ渡しておいた。
そうすると、その時までともすると、小さなトランクひとつ持っていない私たちを妙に不安そうな眼つきで見がちだった、すこし頭の禿げたその主人は急にそわそわし出したように見えるくらい愛想よくなって、私の方を向きながら、それではお前もこちらにクリスマスを送りに来たのかなどと問い出した。
その小さな部屋が朝飯つきで一泊三円だという。
そこで私はともかくも十円札を一枚だけ渡しておいた。
そうすると、その時までともすると、小さなトランクひとつ持っていない私たちを妙に不安そうな眼つきで見がちだった、すこし頭の禿げたその主人は急にそわそわし出したように見えるくらい愛想よくなって、私の方を向きながら、それではお前もこちらにクリスマスを送りに来たのかなどと問い出した。