夏目漱石 『虞美人草』 甲野さんがただ一人書斎で考えている間に、母と藤尾は日本間の方で小声に話している。 「じゃあ、まだ話さないんですね」と藤尾が云う。 茶の勝った節糸の袷は存外地味な代りに、長く明けた袖の後から紅絹の裏が婀娜な色を一筋なまめかす。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア