薄ぐらい廊下にただ一匹、からす猫がうろうろしていた。
私はふとヴェルネ・クラブでちらっと見た美しい婦人の抱いていた仔猫のことを思い出し(どうしてだか、それがずっと数日前のような気もしたが)、そのきたならしい猫をそっと抱き上げて、咽喉のところを撫でてやったら、すぐにそいつが咽喉をごろごろ鳴らし出したので、私はなんだか反ってさびしい気がした。
床におろしてやると、私の足へ身をすりよせるようにして、ついてくるのだ。
薄ぐらい廊下にただ一匹、からす猫がうろうろしていた。
私はふとヴェルネ・クラブでちらっと見た美しい婦人の抱いていた仔猫のことを思い出し(どうしてだか、それがずっと数日前のような気もしたが)、そのきたならしい猫をそっと抱き上げて、咽喉のところを撫でてやったら、すぐにそいつが咽喉をごろごろ鳴らし出したので、私はなんだか反ってさびしい気がした。
床におろしてやると、私の足へ身をすりよせるようにして、ついてくるのだ。