そしてその夢の中のようなもどかしさが私を一層泣きじゃくらせているように見えた。
――それは自家が火事になって、母が私を背負って、着のみ着のままで逃げてゆく途中であったのだ。
その当時には、まだその土手下のあたりには茅葺屋根の家がところどころ残っていたが、或る日、花火がその屋根の一つに落ちて、それがもとで火事になったのである。
そしてその夢の中のようなもどかしさが私を一層泣きじゃくらせているように見えた。
――それは自家が火事になって、母が私を背負って、着のみ着のままで逃げてゆく途中であったのだ。
その当時には、まだその土手下のあたりには茅葺屋根の家がところどころ残っていたが、或る日、花火がその屋根の一つに落ちて、それがもとで火事になったのである。