しかしそんなちゃんとしたものよりも、いま父のこしらえかけている、まだ目も鼻もついていないような、そっけない人形の原型の方が、ずっとかわいらしくて好きだった。
が、私はそれが自分の力ではなかなか持ち上がらないことを知ると、こんどはその人形をただ自分の手で撫でてやっているだけで満足した。
しばらくそうやって撫でてかわいがってやっていると、その異様に冷たかったものが、ほんの少しずつ温かみを帯びてくる。
しかしそんなちゃんとしたものよりも、いま父のこしらえかけている、まだ目も鼻もついていないような、そっけない人形の原型の方が、ずっとかわいらしくて好きだった。
が、私はそれが自分の力ではなかなか持ち上がらないことを知ると、こんどはその人形をただ自分の手で撫でてやっているだけで満足した。
しばらくそうやって撫でてかわいがってやっていると、その異様に冷たかったものが、ほんの少しずつ温かみを帯びてくる。