或る日なんぞは、そういう自分の目の前に女の子のもつ手毬くらいの大きさの紫いろの花がぽっかりと咲いているのに気がついたが、すぐそれへは手を出さずに、ひとしきり泣いたあとで、漸っと許されたように、それをおずおずと掌にのせて弄んだりしていたこともある。
(註二)
そうやって私が庭の一隅にいつまでも身をひそめていると、そのうちに漸っとおばあさんが私を捜しに来た。
或る日なんぞは、そういう自分の目の前に女の子のもつ手毬くらいの大きさの紫いろの花がぽっかりと咲いているのに気がついたが、すぐそれへは手を出さずに、ひとしきり泣いたあとで、漸っと許されたように、それをおずおずと掌にのせて弄んだりしていたこともある。
(註二)
そうやって私が庭の一隅にいつまでも身をひそめていると、そのうちに漸っとおばあさんが私を捜しに来た。