お竜ちゃんは、それにもかまわずに、その遊びの手つきをしながら、一人で「ひらいた、ひらいた、ひらいたと思ったら見るまにつぼんだ」と例の少ししゃがれたような声で歌い出していたが、私がそれに少しもついて行こうとしないで、ただ熱心に見つづけていると、ふいと彼女は冷淡な様子をして止めてしまった。
が、その次ぎにみんなが又その生籬のところに来て、蓮華の花をやり出したとき、私が八ツ手の葉かげから見ていても、お竜ちゃんはみんなと手をつなぎ合ったまま、ときどき私の方をちらっちらっと見るきりで、知らん顔をして、みんなと遊びを続けていた。
それに私だって、たとえお竜ちゃんが私を仲間に誘いに来ても、なかなかその遊びに加わろうとはしなかったろうが、それにもかかわらず、仲間はずれにされたように、私はいかにも淋しい、うつけたような顔をして、みんなの遊んでいるのをぼんやりと見ていた。