そうやって私は自分勝手なことばかりやって、まるで相手を眼中に置かぬようにして遊んでいるうちに、何か急にその女の子と遊ぶのが厭になると、ぷいと立って、その子を無花果の木の下に残したまま、自分だけ家のなかへはいってしまったりした。
すると、その女の子は何もしないで、一人でいつまでも、花莚の上に坐ったまま、私を待っていた。
縁側で縫物をしていた母は、それに気がつくと、何か小声で私を叱りながら、お菓子を紙につつんで、その女の子のところへ持っていってやりながら、「又遊びに来てね」といって、その女の子を帰らせた。