たかちゃんは私と二人きりだけだと、いつも小さな母親のように私の世話を焼いたりするのが好きだった。
最初はそういうおせっかいなやり方が、私には小うるさくて、気に入らなかったが、そのうち不意に、そういうたかちゃんに、これまで自分の母にしつけて来たが、そんなこともいまはちょっと出来にくくなったような幼い日の仕草を再び繰りかえす事に、――そういう事をもいかにも自然に行わせてくれる二人きりのままごと遊びに、妙な魅力のようなものを私は感じはじめた。
小さな私がそんな自分よりももっと幼い子の真似をして、花莚にくるまって寝ていると、たかちゃんは小さな母親のように、上手にいろいろとあやしたり、赤まんまなどを食べさせる真似をしてくれたりするのだった。