それを聞いて一層私が怯えるので、最初は父は溝の多い路地を抜けたところまで私達に附添ってくる積りだったのに、とうとう母と、佐吉に背負われた私とについて、全く水の無くなる土手上まで来なければならなかった。
土手の上は、私達のような避難者で一ぱいだった。
父は大川端へ行って、狂おしいように流れている水の様子を眺めてから、再び一人で水漬いた家々の方へ引っ返していった。
それを聞いて一層私が怯えるので、最初は父は溝の多い路地を抜けたところまで私達に附添ってくる積りだったのに、とうとう母と、佐吉に背負われた私とについて、全く水の無くなる土手上まで来なければならなかった。
土手の上は、私達のような避難者で一ぱいだった。
父は大川端へ行って、狂おしいように流れている水の様子を眺めてから、再び一人で水漬いた家々の方へ引っ返していった。