私はその看板が何んということもなしに好きだった。
それにも、大概の仁丹の広告のように、白い羽のふわふわした大礼帽をかぶり、口髭をぴんと立てた、或えらい人の胸像が描かれているきりだったが、その駒形の薬屋のやつは、他のどこのよりも、大きく立派だった。
それで、私はそれが余計に好きだったのだ。
私はその看板が何んということもなしに好きだった。
それにも、大概の仁丹の広告のように、白い羽のふわふわした大礼帽をかぶり、口髭をぴんと立てた、或えらい人の胸像が描かれているきりだったが、その駒形の薬屋のやつは、他のどこのよりも、大きく立派だった。
それで、私はそれが余計に好きだったのだ。