一度は私が父と一しょに浅草の仲見世を歩いているときだった。
それからもう一度は、並木のおばさんの病気見舞に行って母と一しょに出て来たとき、入れちがいに向うから二人づれでやって来るところをぱったりと行き逢った。
その目の上に大きな黒子のあるおじいさんみたいな人は、母とは丁寧な他人行儀の挨拶を交わしていたが、私には何んとなく人の好い、親切そうな人柄のように見えた。
一度は私が父と一しょに浅草の仲見世を歩いているときだった。
それからもう一度は、並木のおばさんの病気見舞に行って母と一しょに出て来たとき、入れちがいに向うから二人づれでやって来るところをぱったりと行き逢った。
その目の上に大きな黒子のあるおじいさんみたいな人は、母とは丁寧な他人行儀の挨拶を交わしていたが、私には何んとなく人の好い、親切そうな人柄のように見えた。