夏目漱石 『虞美人草』 円鈕を前に押しながら、開く戸に身を任せて、音なき両足を寄木の床に落した時、釘舌のかちゃりと跳ね返る音がする。 窓掛に春を遮ぎる書斎は、薄暗く二人を、人の世から仕切った。 「暗い事」と云いながら、母は真中の洋卓まで来て立ち留まる。 夏目漱石の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア