室生さんのこの頃のお仕事ぶりは、私などのやうなずつと昔からの側近者にとつても、本當に驚嘆の他はありませぬ。
立派なお仕事が次から次へとお出來になる、――その何と云ひますか、製作力の旺盛なことは、それもただはげしいと云ふばかりでなく、實によくコントロオルのとれてゐることは、作家として實にいい生活をなさつていらつしやるからだと思ひます。
――私などがふだん接してそのお仕事ぶりを見てゐますと、實に室生さんは「仕事の雰圍氣」といふものを始終しつかりと掴んでいらしつて、一日とて油斷をしてそれを手離すやうなことをなさらない。