その次ぎの「本郷通り」といふ隨筆のなかでも、室生さんは當時の貧乏暮らしを囘顧され、さういふ貧乏のなかでも、佛蘭西の廉タバコや西洋蝋燭などを購つて樂しまれてゐたことを書かれ、「そのころ生活といふものは生きることばかりが生活ではなくして、生活はそれを喜び樂しむことも内容としてゐることを、學び得て初めて知つたからであつた。
と言つてゐられる。
これくらゐ僅かな語でもつて室生さん獨得の生き方をはつきり示してゐるものは他にあり得まいと私には考へられる。
その次ぎの「本郷通り」といふ隨筆のなかでも、室生さんは當時の貧乏暮らしを囘顧され、さういふ貧乏のなかでも、佛蘭西の廉タバコや西洋蝋燭などを購つて樂しまれてゐたことを書かれ、「そのころ生活といふものは生きることばかりが生活ではなくして、生活はそれを喜び樂しむことも内容としてゐることを、學び得て初めて知つたからであつた。
と言つてゐられる。
これくらゐ僅かな語でもつて室生さん獨得の生き方をはつきり示してゐるものは他にあり得まいと私には考へられる。