僅かにその隙間からすつかり雪に掩はれた山や谷がかいま見えてゐるばかり。
然し詩人の心にはそのかいま見えてゐる雪に掩はれた山肌の光りの變化をみまもつてゐるだけで、色彩學に對する新しい想念を呼びさますには十分だつた。
さらに見𢌞せば、彼の立つてゐるブロッケン山をとりまいてゐる山々、地上の富をもたらす幾多の鑛脈を潛めてゐるにちがひないそれらの山々、――詩人の飽くことを知らない自然探究の心は、かくして地質の構造、鑛物學などの上にまで擴げられて行くのである。
僅かにその隙間からすつかり雪に掩はれた山や谷がかいま見えてゐるばかり。
然し詩人の心にはそのかいま見えてゐる雪に掩はれた山肌の光りの變化をみまもつてゐるだけで、色彩學に對する新しい想念を呼びさますには十分だつた。
さらに見𢌞せば、彼の立つてゐるブロッケン山をとりまいてゐる山々、地上の富をもたらす幾多の鑛脈を潛めてゐるにちがひないそれらの山々、――詩人の飽くことを知らない自然探究の心は、かくして地質の構造、鑛物學などの上にまで擴げられて行くのである。