坂口安吾 『風博士』 順って偉大なる博士は外へ出なかったに相違ないのである。 そして偉大なる博士は邸宅の内部にも居なかったのである。 僕は階段の途中に凝縮して、まだ響き残っているその慌しい跫音を耳にしながら、ただ一陣の突風が階段の下に舞い狂うのを見たのみであった。 坂口安吾の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア