如何なるアングルによって之を裁断し芸術に構成するかという特別な使命のために我々芸術家の存在が――社長は途中に顔をそむけて苦りきって煙草をふかし、お前はなぜ会社をやめないのか、徴用が怖いからか、という顔附で苦笑をはじめ、会社の企画通り世間なみの仕事に精をだすだけで、それで月給が貰えるならよけいなことを考えるな、生意気すぎるという顔附になり、一言も返事せずに、帰れという身振りを示すのであった。
賤業中の賤業でなくて何物であろうか。
ひと思いに兵隊にとられ、考える苦しさから救われるなら、弾丸も飢餓もむしろ太平楽のようにすら思われる時があるほどだった。