二つの寝床をしき女をねせて電燈を消して一二分もしたかと思うと、女は急に起き上り寝床を脱けでて、部屋のどこか片隅にうずくまっているらしい。
それがもし真冬でなければ伊沢は強いてこだわらず眠ったかも知れなかったが、特別寒い夜更けで、一人分の寝床を二人に分割しただけでも外気がじかに肌にせまり身体の顫えがとまらぬぐらい冷めたかった。
起き上って電燈をつけると、女は戸口のところに襟をかき合せてうずくまっており、まるで逃げ場を失って追いつめられた眼の色をしている。
二つの寝床をしき女をねせて電燈を消して一二分もしたかと思うと、女は急に起き上り寝床を脱けでて、部屋のどこか片隅にうずくまっているらしい。
それがもし真冬でなければ伊沢は強いてこだわらず眠ったかも知れなかったが、特別寒い夜更けで、一人分の寝床を二人に分割しただけでも外気がじかに肌にせまり身体の顫えがとまらぬぐらい冷めたかった。
起き上って電燈をつけると、女は戸口のところに襟をかき合せてうずくまっており、まるで逃げ場を失って追いつめられた眼の色をしている。