それは驚くほど卑小な問題で、しかも眼の先に差迫り、常にちらついて放れなかった。
それは彼が会社から貰う二百円ほどの給料で、その給料をいつまで貰うことができるか、明日にもクビになり路頭に迷いはしないかという不安であった。
彼は月給を貰う時、同時にクビの宣告を受けはしないかとビクビクし、月給袋を受取ると一月延びた命のために呆れるぐらい幸福感を味うのだが、その卑小さを顧みていつも泣きたくなるのであった。
それは驚くほど卑小な問題で、しかも眼の先に差迫り、常にちらついて放れなかった。
それは彼が会社から貰う二百円ほどの給料で、その給料をいつまで貰うことができるか、明日にもクビになり路頭に迷いはしないかという不安であった。
彼は月給を貰う時、同時にクビの宣告を受けはしないかとビクビクし、月給袋を受取ると一月延びた命のために呆れるぐらい幸福感を味うのだが、その卑小さを顧みていつも泣きたくなるのであった。