ほかにもいろいろこの一族の神様がありますが、以上の三ツなどがヒダ族の主要なウブスナのようです。
ヒダ自身の第一の神社は水無神社ですが、これはどうやら白鳥になって飛び去ってこの世から身体を失った人、実際はヒダへ追いつめられて負けて死んでその首をミヤコへ持ち去られてしまった人、そのヒダ王朝の嫡流の最後の人を祀ったものらしく、水無神社は身無神社の意であろうと私は解しております。
ヒダ王朝の嫡流を亡して庶流がとって変る時代の国史は、その偽装が幾重にも幾重にもと張りめぐらされておって、恐らく嫡流そのものの本体をいくつにも解体して、その一ツに自分のやった悪役を押しつけたりしているように思われるのですが、たとえば悪役の蘇我氏、または蘇我氏の先祖の竹内スクネ、これらは実在の人物ではなくて、嫡流を解体して幾体かにわれた分身のその一ツで、竹内スクネは神功皇后の良人の天皇たる人の分身でもあるし、蘇我の馬子は推古天皇の良人の天皇たる人の分身でもある。