そのころ栗栖按吉に、ひとりの親友ができていた。
龍海さんと云って、素性の正しい坊主であったが、まだ高僧ではなかったから、痩せ衰えた肉体をもち、高僧なみに至ってよく女に就て論じたけれども、てんで悟りに縁がないから、肉体の温顔などは微塵もなかった。
龍海さんは坊主の学校で坊主の勉強しなければならない筈であったけれども、坊主の足を洗いたいということばかり考えていて、金輪際坊主の講座へでてこなかった。
そのころ栗栖按吉に、ひとりの親友ができていた。
龍海さんと云って、素性の正しい坊主であったが、まだ高僧ではなかったから、痩せ衰えた肉体をもち、高僧なみに至ってよく女に就て論じたけれども、てんで悟りに縁がないから、肉体の温顔などは微塵もなかった。
龍海さんは坊主の学校で坊主の勉強しなければならない筈であったけれども、坊主の足を洗いたいということばかり考えていて、金輪際坊主の講座へでてこなかった。