龍海さんは意気悄沈、まったく前途をはかなんでいたが、或る日、再び元気になった。
というのは、フランス帰りの放浪画家とふと知りあいになったからで、この画家の話によると、巴里まで辿りつきさえすれば、あとは一文の金がなくとも、なんとか内職で生きのびながら絵の勉強ができるという耳よりな話なのである。
これは実際の経験談で、龍海さんを納得させる力があった。
龍海さんは意気悄沈、まったく前途をはかなんでいたが、或る日、再び元気になった。
というのは、フランス帰りの放浪画家とふと知りあいになったからで、この画家の話によると、巴里まで辿りつきさえすれば、あとは一文の金がなくとも、なんとか内職で生きのびながら絵の勉強ができるという耳よりな話なのである。
これは実際の経験談で、龍海さんを納得させる力があった。