と、姿のない虚空に老婆の恐ろしい声がして、いざ、私の昔を語りましょう、と言い、自分は、昔、都に宮仕えをして楽しい青春を送ったもので、昨日の和歌は自分の作、新古今だか何かに載っているものである。
自分は年老ゆると共に、若かった頃の美貌が醜く変って行くのに堪えられぬ苦しみを持つようになった。
そうして、そのことを気にして悩みふけって死んでしまったが、そのために往生を遂げることが出来ず、いまだに妄執を地上にとどめて迷っている。
と、姿のない虚空に老婆の恐ろしい声がして、いざ、私の昔を語りましょう、と言い、自分は、昔、都に宮仕えをして楽しい青春を送ったもので、昨日の和歌は自分の作、新古今だか何かに載っているものである。
自分は年老ゆると共に、若かった頃の美貌が醜く変って行くのに堪えられぬ苦しみを持つようになった。
そうして、そのことを気にして悩みふけって死んでしまったが、そのために往生を遂げることが出来ず、いまだに妄執を地上にとどめて迷っている。