牧野信一が魚籃坂上にいたころ、書斎に一枚の短冊が貼りつけてあって「我事に於て後悔せず」と書いてあった。
菊池寛氏の筆であった。
その後、きくところによれば、これは元来宮本武蔵の言葉だということであったが、このように堂々と宣言されてみると、宮本武蔵の後悔すべからず、と、僕の後悔すべからずでは大分違う。
牧野信一が魚籃坂上にいたころ、書斎に一枚の短冊が貼りつけてあって「我事に於て後悔せず」と書いてあった。
菊池寛氏の筆であった。
その後、きくところによれば、これは元来宮本武蔵の言葉だということであったが、このように堂々と宣言されてみると、宮本武蔵の後悔すべからず、と、僕の後悔すべからずでは大分違う。