『夢酔独言』には最上の芸術家の筆を以てようやく達しうる精神の高さ個性の深さがあるのである。
然しながら、晩年の悟りすました武蔵はとにかくとして、青年客気の武蔵は之亦稀有な達人であったということに就て、僕は暫く話をしてみたいのである。
晩年宮本武蔵が細川家にいたとき、殿様が武蔵に向って、うちの家来の中でお前のメガネにかなうような剣術の極意に達した者がいるだろうか、と訊ねた。
『夢酔独言』には最上の芸術家の筆を以てようやく達しうる精神の高さ個性の深さがあるのである。
然しながら、晩年の悟りすました武蔵はとにかくとして、青年客気の武蔵は之亦稀有な達人であったということに就て、僕は暫く話をしてみたいのである。
晩年宮本武蔵が細川家にいたとき、殿様が武蔵に向って、うちの家来の中でお前のメガネにかなうような剣術の極意に達した者がいるだろうか、と訊ねた。