そうすれば彼も救われたし、それ以外に救われようのない武蔵であったように僕は思う。
鋭気衰えて『五輪書』などは下の下である。
まったくもって、剣術というものを、一番剣術本来の面目の上に確立していながら、あまりにも剣術の本来の精神を生かしすぎるが故に却って世に容れられず、又自らはその真相を悟り得ずに不満の一生を終った武蔵という人は、悲劇的な人でもあるし、戯画的な滑稽さを感じさせる人でもある。
そうすれば彼も救われたし、それ以外に救われようのない武蔵であったように僕は思う。
鋭気衰えて『五輪書』などは下の下である。
まったくもって、剣術というものを、一番剣術本来の面目の上に確立していながら、あまりにも剣術の本来の精神を生かしすぎるが故に却って世に容れられず、又自らはその真相を悟り得ずに不満の一生を終った武蔵という人は、悲劇的な人でもあるし、戯画的な滑稽さを感じさせる人でもある。